メソセラピーで薄毛にサヨナラ!専門医が徹底解説!

専門医の頭皮注射(メソセラピー)解説

PRPを使った薄毛治療のメリットデメリット、料金や注意点について

PRPを使った薄毛治療とは?

PRPとはPlatelet-Rich Plasma(多血小板血漿)のことです。PRPを使った薄毛治療とは、自分の血液から抽出した血小板を使って薄毛治療するAGAやFAGAの治療法を意味します。

 PRPを使った薄毛治療の特徴は、自分の血液を使って薄毛治療するため、アレルギー反応などのリスクが非常に低く、安全性が高い事が一つの特徴です。
ミノキシジルやフィナステリドと違って、一回の治療で効果が長く続く傾向があり、複数回の治療を行うことで、より効果を長く実感できる場合が多くなります。(個人差があります)

また、他の薬物療法や植毛との併用も可能ですので患者様の状態に合わせて最適な治療法を組み合わせることができます。

PRPには、成長因子と呼ばれる様々なタンパク質や サイトカインが豊富に含まれており、これらが休止期にある毛包を成長期へと導いたり、新たな髪の毛の成長を促進する毛包の活性化、現在の毛の退行期への移行を抑制して髪の毛が抜けにくくしたり、毛包を太くしたり、毛細血管をつくり血行を促進したり、さらに頭皮の炎症を抑えることで、薄毛治療を実現します。

なお、PRPを使った薄毛治療は保険適用外のため、全額自己負担となります。

PRPを使った薄毛治療のやり方

PRPを使った薄毛治療のやり方は、次の順番で実施します。

1.医師によるカウンセリング

まずは医師によるカウンセリングを行い、薄毛の原因や進行度、頭皮の状態などを詳しく聞き診察します。その上でPRPを使った薄毛治療が最適かどうかを判断し、具体的な治療プランを提案します。

カウンセリングでは、主に次のことについて医師より質問があります。

  1. 薄毛の可能性となりえる原因について
  2. 薄毛の進行度のチェック。脱毛部位、脱毛の程度、頭皮の状態など
  3. 現在の薄毛に関する治療歴の確認。飲んでいる薬やサプリメント、使っている育毛剤などの使用歴とその効果
  4. 現在の生活習慣。睡眠、食事、運動、喫煙、ストレスの有無について
  5. 希望する薄毛治療。PRPを使った薄毛治療だけなのか、他の治療法との併用したいのか?
  6. 医師からの説明に納得されたら感染症、全身状態その他の確認のため採血をすることになります。
  7. 次回の受診時に採血の結果を確認し、もう一度患者さんの希望を確認します。

PRPを使った薄毛治療に詳しい医師は、これらの情報を聞いて総合的に判断し、患者様に最適なPRPの薄毛治療を提案します。

2.患者さんから採血をしてPRPを作成する

実際に採血結果を確認して、PRP治療の実施を決めたら次に患者さんの静脈から約20mLの血液を取って(治療範囲によって採血量は増加することがあります)、それを専用の容器に入れから、遠心分離機にかけPRPを作成します。

採血には注射を使うため、針を刺すときに少し痛みがあります。痛みには個人差もあります。

3.採取したPRPを薄毛が気になる部位の頭皮に注入する

採取したPRPを薄毛が気になる部位の頭皮に、直接専用の注射器を使って注入していきます。注入方法は、注射器を使って医師が直接頭皮に打つ方法と、機械式の注射器を使う方法があります。

両方とも細い注射針を用いて、PRPを頭皮に直接打ちます。冷却麻酔という局所を冷やす麻酔の場合は痛みはひどくはありません。痛みが嫌な場合は笑気麻酔や局所麻酔を使って、薄毛治療をする場合があります。 笑気麻酔を使用する場合は安全性の確認が必要です。

なお、専用の機器を用いる方法は自動で注入をするタイプが多く、PRPを頭皮に打ち込む深さを調整します。最適な量を均一に頭皮へ注入することができますが、病状によっては臨機応変の対応がしずらいこともあります。PRPの注入量は、薄毛の程度や頭皮の状態によって異なります。

4.PRPを使った薄毛治療のアフターケア

PRPを使った薄毛治療の後は、頭皮の赤みや腫れなどの軽い副作用が出る場合が稀にありますが、通常数日以内に治まります。 適切に治療ができた場合はほとんど気になることはないと思います。

PRPを使った薄毛治療のメリット

PRPを使った薄毛治療メリットは次のとおりです。

自分の血液を使用するため、アレルギー反応や副作用のリスクが非常に低く、安心して治療を受けられます。

ミノキシジルやフィナステリドといった薬を使用せず、自身の細胞の力で発毛を促すため、自然な仕上がりになり、周囲に気づかれずに治療を進めることができます。

男性型脱毛症(AGA)だけでなく、女性にも効果が期待でき、年齢や脱毛の進行度合いに関わらず、多くの方が治療の恩恵を受けることができます。

投薬治療や植毛など、他の薄毛治療との併用が可能で、それぞれの治療法のメリットを活かし、より高い効果が期待できます。例えば、PRP治療で頭皮環境を整え、発毛を促進し、同時に薬物療法で脱毛を抑えることで、相乗効果が得られます。

治療効果が比較的長く持続し、継続的な治療が必要ない場合もあり、治療にかかる時間や費用を抑えることができます。

治療後すぐに日常生活に戻れるため、忙しい方でも気軽に治療を受けることができます。

血行促進効果により、頭皮環境が改善され、健康な髪が生えやすい土壌になり、抜け毛予防にもつながります。

薄毛の悩みから解放され、自信を取り戻すことができ、積極的な気持ちで毎日を過ごすことができます。
特に、従来の治療法で効果が得られなかった方や、薬剤の使用に抵抗がある方、自然な発毛を望む方にとって、PRP薄毛治療は非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

例えば、AGA治療薬で副作用が出た経験がある方や、女性でホルモンバランスの影響による薄毛に悩む方、また、将来的な薄毛予防をしたい方など、様々なケースでPRP薄毛治療が役立ちます。

PRPを使った薄毛治療には、このようなメリットがあります。

もし、薄毛でお悩みでしたら、PRPを使った薄毛治療を検討する事をおすすめします。

PRPを使った薄毛治療のデメリット。

逆にPRP薄毛治療のデメリットは、次のようなものがあります。

1回の治療費が安くて15万円前後から高くて20万円超えと費用が高い場合がおおいです。

また、かならずすべての患者に十分な効果があるわけではなく、効果には個人差があります。そのため必ずしも満足できる結果が得られるとは限らないのかもしれません。
そして、残念ながらほとんどの医療機関でPRP薄毛治療は行われていません。厚労省への申請とその認定が必要となる事,さらに毎年の厚労省への報告義務があることなどが施術を多くの施設が選択しない,できない理由と考えます。

PRPを使った薄毛治療の効果。

PRP薄毛治療の効果は個人差がありますが、一般的には3ヶ月~4ヶ月程度で効果を実感できるとされています。 具体的には、抜け毛が減少し、新しい髪が生えてくる発毛促進の効果や抜け毛の量が減って、髪が密集して濃くなったり、髪のボリュームが増えた感じがしたり、コシが出てくる髪質改善の効果があります。 女性の場合はボリュームアップしたという感想がよく聞かれます。
また、頭皮環境が改善されるので、頭皮の血流が良くなり皮脂分泌が調整され,頭皮の色調もよくなることが多い印象です。 もともとあった脂漏性湿疹が改善される事もよくあります。

PRPを使った薄毛治療の料金。

1回の治療費が安くて15万円前後から高くて20万円超えと費用が高い場合がおおいです。 さらに薄毛の部位の面積に比例して使用するPRPの量が多く必要になります。

相当な面積の薄毛の治療をPRPで行う場合は基準の料金の倍必要という事もありえます。

 

PRPを使った薄毛治療をする上での注意点

PRP薄毛治療は、安全性が高く、副作用が少ない薄毛治療法です。

ただし、すべての患者に効果があるわけではありません。

治療を受ける前に、専門のPRPに詳しいクリニックの医師に相談し、自身の頭皮の状態や薄毛の原因に合った治療法を選択することが重要です。相談をするにあたって状態がよくない時の画像などはとても重要な資料となりますので,ぜひ髪の状態がよい時悪い時の画像を取っておくことをおすすめします。

 

PRP薄毛治療は、比較的安全性の高い治療法ですが、いくつかの注意点があります。

1. 効果には個人差がある

PRP薄毛治療の効果は、個人差があります。すべての患者さんに同じ程度の効果が表れるわけではなく、効果が出るまで時間がかかる場合もあります。

治療を受ける前に、発毛クリニックの医師に相談し、自身の頭皮の状態や薄毛の原因に合った治療法を選択することが重要です。

頭皮の状態や薄毛の原因によっては、PRP治療よりも効果的な治療法がある場合があるので担当医とよく相談して方針を決める事が必要です。 

2. 痛みや腫れなどの副作用

 PRP治療は安全性が高い治療法ですが、注射をするのでその部位に痛みや腫れ、赤みなどの副作用が出ることがまれにあります。 これらの症状は通常、数日以内に治まりますが、まれに長引く場合もあります。

これらは作成するPRPの内容によっても変わります。これは施設によって(医師によって)判断がことなる場合がありますので、医師によく聞いておく必要があると思います。

 

3. 治療費が高い

PRP治療は保険適用外の治療であり、1回の治療費が15万円前後~20万円越えと他の薄毛治療と比較すると、治療費が高い傾向があります。

また、 PRP薄毛治療は、多くは複数回行う必要があります。

4. 全ての医療機関で取り扱っているわけではない

PRP薄毛治療を取り扱っている医療機関は限られています。厚労省に申請、受理されないと治療は法律的に認められていません。

またPRP治療は、できると言っても医療機関によって技術や経験、設備などが大きく異なります。できる限り治療実績のあるクリニックを選ぶことが重要です。

その際に次の点をチェックするのがお勧めです。

  1. PRP薄毛治療の許可が厚労省からでているか?
  2. ある程度の経験があるクリニックか?
  3. PRPをちゃんと製造できる設備が整っているかどうか? これは厚労省が認可した段階で設備は整っているはずです。
  4. 治療費が明朗会計になっているか? こちらも厚労省に申請を出しているので決まっているはずです。
  5. 他の患者さんの口コミがあれば、参考にできる場合もあります(必ずしも正しとは言えない口コミもあるようです。クリニックのHPに口コミが掲載されているのは厚労省の指示に反しています)

5. 治療後の生活習慣を改善する

PRP治療は、生活習慣の改善と併せて行うことで、より効果が期待できます。

PRP薄毛治療のあとも、睡眠不足は頭皮環境を悪化させ、薄毛の原因となります。十分な睡眠を取るようにしてください。  油ものが多いのもよくないと考えられます。
またバランスのとれた食事をして、髪の毛の成長に必要な栄養素をしっかりと摂取しましょう。 特に蛋白質、鉄、亜鉛、ビタミンcなどは必須となります。
ストレスは頭皮環境を悪化させ、PRP薄毛治療の治療効果を下げる原因となります。なるべくストレスの少ない生活をおすすめしますが、ストレスは自分でコントロールできないものが多きのおおらかな心でいるのが一番です。

さらに薄毛の原因と言われる喫煙を少なくして、適度な運動をして、頭皮環境も改善してください。

PRPを使った薄毛治療に関してよくある質問

質問1.PRPを使った薄毛治療と、ミノキシジルやフィナステリドと言ったら他の薄毛治療との違いを教えてください。

答え

PRPを使った薄毛治療と他の薄毛治療との比較
PRP治療_____________________

治療法   安全性が高い、副作用が少ない、
メリット  効果が比較的持続する
デメリット  費用が高い、すべての患者に効果があるわけではない

ミノキシジル服薬_________________
治療法   比較的安価、
メリット  効果が表れるまで比較的早い

デメリット 効果が持続しない、副作用が出現する人もいる

 

フィナステリド__________________
効果     抜け毛にはある程度有効

デメリット  発毛効果はない

質問2. PRP治療はどのくらいの頻度で受けるべきですか?

答え

PRP治療の効果を維持するためには、定期的な施術が必要です。

一般的には、1ヶ月ごとに数回程度の頻度で施術を受けることを推奨しています。 一般的には3~4回です。 最低3回は施術された方が発毛頻度も上昇します。(医学的統計で有意差があります。・・・統計学問的に明らかに差があるという事)

ただし、薄毛の進行度や個人の反応によって、適切な施術間隔は異なります。医師と相談しながら、自分に合った施術プランを決めましょう。

質問3. PRP薄毛治療は痛みがありますか?

答え

PRP治療は、頭皮に注射を行うため、多少の痛みを感じる場合があります。

しかし、注射針は非常に細いものを使用するため、痛みは軽度です。

また、痛みを抑えるために、事前に麻酔クリームを塗布する場合もあります。

冷却麻酔という方法もあります。冷却して皮膚の痛覚を麻痺させるという感じの麻酔です。

冷却麻酔をした場合には針を穿刺(さす)するときの痛みに関してはほとんど問題なく、つまりあまり痛みは感じる事はないようです。 痛みが出現するとすれば PRP自体を注入する時の方が問題になります。 量はそんなに多くはないのですだ、粘調なので(ねばねば)急いで注入すると痛みが出やすいようです。 痛みに関しては個人差がとても大きいと感じます。 同じようにPRPを注入しても「痛くないですか?」とお聞きしても「全く痛くないです。」 と言われる方もおられれば、結構いたいですと言われる方もおられます。 注入時の痛みがほとんどだと思います。 同じようにPRPを注入しても痛みを感じられる場合は注入速度をさらにゆっくりにすると痛みに関する訴えはほとんどなくなります。 

 

自分は機械では注入しないのでわかりませんが、手打ちで注入する場合は 患者様が痛みを訴えたりした場合はさらにゆっくり注入するとか、その場所への注入は中止するなどの対応をすれば痛みの問題は解決するのでは? と思います。 他院での機械の場合はスピードがかなり速いので個々の対応は難しいと予想します。 そのため麻酔をされるか、痛みいを我慢してもらうか、の選択になっているように思います。

 

機械の注入がほとんどのように感じますが、自分は手打ちのメソセラピー(頭皮注射)にこだわっていくつもりです。

質問4. PRP薄毛治療の効果はすぐに実感できますか?

答え

PRP治療の効果は、個人差や薄毛の進行度によって異なりますが、一般的には3ヶ月〜6ヶ月程度で効果を実感できる場合が多いです。早い方は2か月目には効果がはっきりと出る方もおられます。 女性の場合はとくに髪の立ち上がりがよくなった。 ボリュームアップした感じがする。と言ったご感想をいただくことが多いようです。

ただし、効果には、個人差が大きいことを理解しておくことが重要です。

質問5. PRP薄毛治療はAGAやFAGAにも効果がありますか?

はい

はい、PRP治療はAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)にも効果が期待できます。

AGAやFAGAは、男性ホルモンの影響で髪の毛が薄くなる進行性脱毛症です。PRP治療は、頭皮の血流を改善し、毛髪の成長を促進することで、AGAやFAGAの症状を改善する効果が期待できます。 

特に女性にも有効な手段としてとても有望視されています。

女性の場合にはミノキシジル外用しか正式には認められていないです。

さらにミノキシジルの服薬がかりにできたとしても、体毛がふえる場合も多く嫌がられる女性の患者様も多いです。

 

選択肢の一つとしてPRP療法は大きな柱になると考えられます。

質問6. PRP薄毛治療は植毛と比べてどのようなメリットがありますか?

答え

PRP治療には、植毛と比べると次のようなメリットがあります。

  • 自身の細胞を使用するため、拒絶反応などのリスクが極めて低い
  • メスを使わないため、傷跡が残らない
  • ダウンタイムがかなり短い
  • 植毛と比べるとかなり安価
  • 反復治療する事ができる(大きな問題なく)

一方、植毛には、頭皮の負担が大きい、費用が高い、不自然な仕上がりになる可能性があるなどのデメリットもあります。特にM字部分の植毛は年齢をかさねてM字の後半(頭頂部方向)がもし薄毛になった時に違和感が大きいです。その覚悟が必要なのと、その脱毛を防ぐのにはかなりの投薬、場合によって植毛の追加などが必要になるため、自分の先の方向性をよく確認、先生と相談する必要があります。 自分がみている患者さんの中にも植毛は最終的には後悔した、という方もおられます。 もちろんうまく行っている方も大勢おられますが、よーく考え、相談(医師と)、覚悟をもって植毛をする場合はされてください。 

 

PRP治療と比べると植毛には、メリットとデメリットがあるため、自分の髪の状態を正確に医療的に正しく評価し(専門家の意見が必要です)実情、予算に合った治療法を選択することが極めて重要です。

特に植毛の場合は一度施術すると前に戻すことは基本的には無理になります。 M字の部分に植毛をされているのですが、おそらくその後に植毛部のより頭頂部側の脱毛が進行し、薬等でも脱毛を抑制できずM字の部分の植毛の孤立状態になっている方を見かけます。 専門家が予測できなかった場合もあるかもしれませんが、安易に植毛術を若い時からすることはよくリスクを自覚して、判断を任せられる医師とよくご相談の上、失敗しても納得のいく決断をすることを切に希望します。

治療する側としてもM字部分の植毛孤立状態は気持ちとして穏やかではありません。ご本人もなっとくされておられるなら結構ですが・・・

早くに植毛術を選択するよりはPRP療法など植毛術の前にやれることはやって、その先にあるのが植毛術ではないか? と思います。

PRP薄毛治療は、安全で効果的な薄毛治療法の一つですが、残念ながら数回で100%の発毛というわけではありません。

血小板数に個人差がありますし、血小板の機能も個人差があります。 同じようにしても同じ回数のPRP治療で同じ効果という事もないわけです。

費用のことを無視すればたいていの方には効果自体はきっとあるはずと思います。

でも普通は費用はなるべく少ない方よいはずですし、たくさんある方ばかりではないはずです。 総合的な判断が必要になってくるわけですね。

つまりPRP治療を受ける前に、自身の薄毛の原因をしっかりと理解し、医師と相談しながら、費用のことも考えながら自分に合った治療法を選択することが重要となります。